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KYONO ART CLINIC 京野アートクリニック 仙台

コラム

妊活に適した食材の選び方 その2

前回の看護部コラム(2018年5月15日記事参照)では、妊娠の可能性を高める7つの原則の中の「炭水化物」「脂質」「乳製品」についてお伝えしました。

今回は、「タンパク質」「微量栄養素」「水分」についてのお話です。

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~植物性タンパク質を積極的に~

タンパク質は、からだを構成する材料というだけでなく、食後の満腹感に影響を与え、インスリンと成長ホルモンの値に影響を及ぼします。
また、アメリカの調査によると、動物性よりも植物性のタンパク質の量を増やすと、排卵障害による不妊症のリスクが低下することがわかっています。
ただし、タンパク質のみでできている食べ物はなく、脂質や炭水化物、ビタミン、ミネラル、その他の栄養素が必ず含まれているため、タンパク質以外の栄養素にも注目して食べるものを選ぶ必要があります。
中でも、豆類やナッツ類は繊維質やビタミン、ミネラルなど栄養素を豊富に含む、非常に優れたタンパク質源です。
さらに、ナッツ類に含まれる脂質はほとんどが不飽和脂肪酸で、悪玉コレステロールを減らし善玉コレステロールを増やしてくれます。
妊活にとってだけではなく、健康のためにも適した食材と言えますね。

?どのくらいのタンパク質をとればいいの?
→食あたり手のひら1杯分を目安にしましょう

?動物性タンパク質は全くとらない方がいいの?
→そんなことはありません。
摂取する総量の半分は植物性タンパク質であることが望ましいとされています。
そのため、植物性タンパク質以外にも魚、卵、鶏肉などを摂取するとよいでしょう。
特に魚は、種類によって多くのオメガ3脂肪酸が含まれていますので、積極的に摂取することが推奨されています。
ただし、水銀を多く含む魚(アマダイ、メカジキ、ビンチョウマグロなど)には注意が必要です。
魚類からの汚染を最小限にするため、様々な種類を摂取しましょう。
特にオススメは鮭とマスです!オメガ3を多く含み、低水銀ですよ。

~微量栄養素のパワー~

妊活中の方の中には、葉酸やマルチビタミンのサプリを摂取されている方も多いのではないでしょうか?
葉酸は、赤ちゃんの先天異常を予防するだけでなく、月経サイクルをより規則的にするなど生殖機能に影響を与えると言われています。
これは、女性だけでなく男性にとっても、精子の質や運動率向上にも役立ちます。
食べ物からすべての栄養素を摂取できれば良いのですが、葉酸や鉄分などは困難なことが多いです。
健康的な食生活はもちろんですが、その上で葉酸や鉄分が豊富なメニューを取り入れたり、サプリメントを取り入れたりして補っていきましょう。

?いつはじめるか?
→答えは"今でしょ!"多くの女性は、妊娠がわかってからサプリを飲むようになります。
ですが、それでは遅すぎます。多くの女性が妊娠に気づいていない妊娠初期に、まさに胚が発育するのに重要な段階を迎えるのです。
妊娠する前からビタミンやミネラルを摂ることで、健全な胚を育てることができるのです。

?葉酸や鉄分の多い食材って?
→ほうれん草には、葉酸も鉄分も豊富に含まれているため、お勧めの食材です。
タンパク質のところで述べた鮭と一緒にパスタなんていかがですか?
その他には、アスパラガス、枝豆、オクラ、春菊、ブロッコリーなどには葉酸が、カシューナッツやドライプルーン、卵、カボチャの種などには鉄分が多く含まれます。
のりやひじき、切り干し大根も鉄分摂取にはおすすめですよ!

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~健康のために水を飲もう~

皆さん、化粧水や乳液、ハンドクリーム、リップクリームなど、肌を乾燥から守るために基礎化粧品を使いますよね?
しかし、からだに潤いを与えるためには水を飲むことが大切です。
からだの半分以上は水でできており、組織や器官にとって緩衝材や潤滑油の役目を果たすだけでなく、栄養素の供給と老廃物の排泄システム、さらにはホルモンやシグナルを伝達するなどのやりとりも担っています。
ホルモンバランスの維持などには欠かせない働きを果たしているのです。
通常1kcalあたり1mlの水を必要とします。
成人女性の1日あたりの平均摂取カロリーが1800~2000kcalと言われていますので、単純にこれを消費カロリーとして考えても、1日に1.8~2ℓの水が必要ということになります。
水分は野菜や果物、スープなどからも摂取できますが、足りない分は飲み物で補いましょう。

?カフェインの影響について?
→少量のカフェイン(コーヒー2~3杯程度)は、妊娠に影響はないと言われています。
しかし、多量に摂取すると、卵管の運動が鈍くなったり、子宮内膜の着床環境を悪化させたりする可能性があります。
特に気をつけてほしいのが、カフェインの添加されたソフトドリンクです。
その中でも炭酸飲料を多く摂取すると、妊娠に影響するという調査結果もあります。
こういったソフトドリンクには、糖分なども多く含まれている為、妊娠を望む場合摂取を控えた方が良いでしょう。

?アルコールの摂取について?
→アルコールの摂取については、これまでにもさまざまな調査が行われてきましたが、その結果もさまざまであり、不確実な要素が多いのが現状です。
そのため、妊活中はアルコールの摂取はやめた方が安心でしょう。

2回にわたって妊活中に適した食材の選び方についてお伝えしましたが、いかがでしたか?
一気にすべてを改善しようとすると、ストレスが溜まり途中で投げ出したくなりますよね。
まずは変えるというよりは意識をもって、1個でも2個でもできることから継続して行っていきましょう!
次回は10月頃に、今回のコラムで取り上げた微量栄養素に関連して、当院で取り扱っているサプリについてのお話をお送りします。お楽しみに!

高輪看護部 菱田阿紀子

<参考文献>
1) ジョージ・E・チャヴァロ/ウォルター・C・ウィレット/パトリック・J・スケレット:
妊娠しやすい食生活~ハーバード大学調査に基づく妊娠に近づく自然な方法~,
日本経済新聞出版社,(2013/12)