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コラム

日本産科婦人科学会倫理委員会 公開シンポジウム

日本産科婦人科学会倫理委員会 公開シンポジウム「着床前診断 -PGT-A特別臨床研究の概要と今後の展望- 」が平成30年12月16日(日) 13:30〜16:30、スクエア荏原 1F イベントホールで開催されました。
その公開講座の内容(PGT-AのPilot studyの途中経過も含めて)を皆さまに紹介させていただきます。

今回のシンポジウムはPGT-Aの特別臨床研究の概要と現時点の結果を広く一般に公開し、市民を交えてPGT-Aに関する総合的な対話を行う事が目的だったのではないかと想定されます。

参加者は医師(産婦人科医師、小児科医師、医療関係者)が約200人、その他マスコミの方や患者さん(大谷先生の施設でPGT-Aを受け、43歳で出産された方、卵子提供を受けて43歳で出産した方、反復流産の方、体外受精での反復不成功の方、筋ジストロフィーの遺伝子疾患を患いながらも車椅子で参加された方)が150名程度と推定されます。

下記にプログラムを示しますが、PGT-Aに関して賛成の方、反対の方、中立の方が講演されていました。

PGT-AのPilot studyは4実施施設で行われ、3施設で解析されました。

対象は1)習慣性流産の患者(1回は絨毛検査で染色体異常を確認)、2)反復ART不成功(3回以上着床不全)の患者で各々、35-36歳、37-38歳、39-40歳、41-42歳 10名ずつにArray CGHで検査後、胚移植した結果です。途中経過ですが1)2)を合わせて、胚移植当たりの妊娠率が70%前後、流産率が10%程度と良好な成績でした。最終結果は2019年3月頃に報告されるそうです。予想以上に良好な結果でもあり、35歳以上の習慣性流産、反復ART不成功の患者さんでPGT-Aを希望される患者さんには是非、日産婦からの許可を出していただきたいと個人的には願っております。

以下は朝日新聞記事です。(引用)

日産婦はこの日東京都内で開いたシンポジウムで、研究の途中経過を報告。参加した77人のうち受精卵を子宮に戻せたのは約5割の38人。うち7割の27人
妊娠し、3人が流産した。いずれも妊娠中の段階で出産した人はいない。単純に比べられないが、流産の回数などが異なる人も含む同年代の体外受精をした女性よりは、流産率が低い傾向だという。今後さらに8人が受精卵を戻す予定。シンポジウムでは、臨床研究に参加した女性が「この検査は従来の技術より、流産を繰り返す夫婦には希望となる」と述べた。 一方、生命倫理の専門家は「生命の選別ではないか」などと指摘。
染色体に過不足のある受精卵でも出産できる可能性はあるが、この検査はそうした受精卵を子宮に戻さないことを理由に挙げた。
日本産科婦人科学会倫理委員会 公開シンポジウム「着床前診断 -PGT-A特別臨床研究の概要と今後の展望- 」プログラム
日時:平成30年12月16日(日) 13:30〜16:30
会場:スクエア荏原 1F イベントホール 東京都品川区荏原4-5-28
1.挨拶
 日本産科婦人科学会理事長      藤井 知行
日本産科婦人科学会倫理委員会委員長 苛原  稔
2.シンポジウム
 座長 苛原  稔、竹下 俊行
 1)PGSからPGT-A〜着床前胚染色体異数性検査をめぐる国内外の動き
    杉浦真弓(名古屋市立大学産婦人科教授)  13:35-13:55
 2)特別臨床研究パイロット試験の概要
    桑原 章(徳島大学産婦人科准教授)  13:55-14:10
 3)医療者の立場から(パイロット試験を経験して)
    加藤恵一(加藤レディスクリニック院長)  14:10-14:20
山本俊至(東京女子医科大学大学院先端生命医科学専攻、        
東京女子医科大学病院遺伝子医療センター・ゲノム診療科教授)  14:20-14:30
―休憩― 10分(14:30-14:40)

 4)着床前診断の倫理社会的側面
柘植あづみ(明治学院大学社会学部社会学科教授)  14:40-14:55
福田愛作(IVF大阪クリニック院長)  14:55-15:10 「日本の生殖医療におけるPGT-Aの意義」
見尾保幸(ミオ・ファティリティ・クリニック理事長)  15:10-15:25 「生命への向き合い方」
不妊症・不育症に悩むカップルの声 代読  15:25-15:30
5)「生殖医療における遺伝医療のあり方と今後の課題」
    松原洋一(日本人類遺伝学会理事長、国立成育医療研究センター所長)  15:30-15:50
3.総合討論15:50-16:20
4.閉会挨拶:日本産科婦人科学会倫理委員会委員長 苛原  稔
主催:日本産科婦人科学会倫理委員会

医療法人社団レディースクリニック京野 理事長 京野廣一