京野アートクリック(仙台)は、無精子症などの男性不妊をはじめ、男性と女性のどちらも治療できるクリニックです

KYONO ART CLINIC 京野アートクリニック 仙台

コラム

不妊治療中の患者同士の交流

 

20191015_sendains.jpg 不妊治療をしていて、治療上の悩みや葛藤を周囲には話すことができず、孤独に感じてし合うことがあるかもしれません。NPO法人Fineという団体をご存じでしょうか?

 Fineは、不妊体験をもつセルフ・サポートグループとして、2004年に設立されました。Fineの主な活動の中には、不妊や不妊治療に関する啓発活動があります。そんなFineが去年発行しました、不妊白書当事者5526人の声から見えた「仕事と不妊治療の両立」、について紹介したいと思います。

 こちらには仕事と不妊治療の両立についてのアンケート集計結果が記載されており、治療のために働き方を変えた方が約4割、そのうち最終的に退職に至った方は約5割という結果が出ております。不妊治療をしていることを職場では話しづらいと感じている方が多く、話しても不妊治療をサポートする制度が職場にはないという現状がわかります。

 近年、不妊治療をサポートする休暇・休業制度を設けている企業もあったり、2019年2月19日のコラムで紹介した不妊治療連絡カードもありますが、現状はあまり活用できていないと思われます。実際に仕事をしながら通院している患者さんの中には、プレ・マタニティハラスメント(妊活に対するハラスメント。妊活や不妊治療を行っている人に対して行われている職場におけるハラスメント行為)を受けている方もいるかもしれません。

 不妊白書を読んで不妊治療当事者は共感できる意見が非常に多いと思います。Fineは、不妊白書は企業の管理職や自治体、教育関係の方に読んでいただきたいとしています。仕事と不妊治療の両立の困難さについて、もっと多くの方に知っていただきたいからです。わたしもこちらを読んで、不妊治療の通院の大変さを多くの方に知っていただきたいと思いました。治療のために仕事を辞めなくても済むサポート体制が整い、治療について話しにくい環境が少しでも

 Fineについても紹介致しますが、現在不妊治療を受けている人だけでなく、治療を中断している人や治療の末に妊娠・出産した人、夫婦ふたりの生活を選んだ人、養子を迎えた人など、さまざまなメンバーが参加しています。普段かかえている悩みや思いを生殖心理カウンセラーにお話しできる面接・電話カウンセリングや、不妊体験を持つピア・カウンセラーが同じ体験者として話を聴いてくれる電話相談などが可能です。改善すればいいと思います。

 不妊治療仲間と、気持ちを分かち合う場としてグループカウンセリングや、おしゃべり会の企画も行っております。毎年、Fine祭りというイベントも開催しており、不妊治療体験者の講演や、不妊治療者同士の仲間づくりや交流、情報交換といった場が設けられています。(今年は10月6日に開催でしたので、ちょうど終わったところになってしまいます)なかなか、遠方だと出向いてまで参加は難しいかもしれませんが、Fine SNSということも行っており、無料で登録すれば当事者同士の交流ができます。こちらのSNS参加者は不妊体験者に限定されており、同じ環境の方と悩みが交流できるかもしれません。興味のある方は、Fineのウェブサイトにぜひアクセスしてみて頂きたいと思います。

仙台看護部 中森美和

参考文献:不妊白書2018 当事者5526人の声から見えた「仕事と不妊治療の両立」,NPO法人Fine,2018.5
Fineウェブサイト:http://j-fine.jp/